開業しても患者が来なくて心が折れそうな時期の乗り越え方

経営

石丸塾長

志鍼塾 塾長の石丸です。

今回は「開業しても患者が来なくて心が折れそうな時期をどう乗り切ったらよいですか」という質問をいただきまして、その回答をお伝えします。

※設定で”画質/音量”を調整できます。

志鍼塾の詳細はこちら

患者1日1人を経験

マンションの一室で開業していた時に、患者が1日1人だけの時期がありました。知り合いの鍼灸師からは患者0人が続いていると聞きました。患者が少ない時期を経験すると、未経験の人では分からないことが見えてきます。

1階で開業している鍼灸院で働いていた時、外を見ると、人が歩いていたり車が走っていたり、社会は回っているのですが、私は鍼灸院内にぽつんと8時間ずっと1人でいます。あまりにも患者が来ないので、電話がつながっているのか不安になり、焦って自分の携帯から自分の鍼灸院に電話してちゃんとつながっているかを確認してしまう衝動に走ったことがあります。不安と焦りで心が折れそうでした。

その後、町田駅から各駅停車で停まる隣の駅に移転した時、3人くらい雇って、マンションの一室からベッドが6台置けるスペースの場所に開業しました。でもそれがダメでした。移転してしまうと患者は付いてきません。なんとか営業していましたが、従業員2人いるのに1日3人しか来ない時期がありました。

3つの失敗するマーケティング

心が折れそうな時、とりあえず今のままでは潰れてしまうという危機感から、分からないなりにマーケティングを試しました。現在では外部に委託しています。

13年前、開業した当時は紙媒体が半分、スマートフォンがまだ流通しておらず、パソコンのホームページを主体としたもので宣伝していました。

紙媒体のマーケティング

紙媒体で試したマーケティングは3つあります。

1つ目は、ティッシュ配りです。急いで発注して、駅前でネイビー色の鍼灸師服のままティッシュを配り歩きました。でも、ふと思いました。これでは鍼灸院が暇だって皆に教えているのと同じだと気が付いてやめました。

2つ目は、ポスティングや新聞の折り込み広告です。2、3000枚刷っても0か1人しか効果はなく、費用対効果が全くありません。

3つ目は、地域紙に投稿です。広告に1万円を払って患者が1人来て、4万円払うと4人来ます。でも、20万円投資しても患者が来ず憔悴した思い出があります。

患者が1回きりで来なくなってリピーターにならなかったら、鍼灸院は潰れます。興味を持って知って足を運んでいただくというのは非常に難しい課題です。

紙媒体に頼らず1人で宣伝する方法を紹介

興味を持って知っていただくというのが重要です。

公民館で講演をしたり鍼灸院の前で演説したり、東洋医学の良さを知っていただくためにあらゆる手を尽くします。

効率がいいのはネットです。紙媒体は地域紙に載っても興味がなければ捨てられてしまうけど、YouTubeでしたら投稿した動画はインターネット上に残りますので、自分の鍼灸院の情報を載せていきましょう。またSNSを使って知っていただく機会を増やします。

すでに他の店もマーケティングをしています。特にマーケティングが強い鍼灸院はプロに出店場所の選定等も依頼し、万全の態勢なので、「知る」のは力になります。

1日10動画投稿して世界を変える方法

一番大事なのは集客です。流行っている鍼灸院が何をしているのかを調べると、宣伝広告やマーケティングに力を入れています。いくら鍼灸師としての能力が高くてもマーケティングが弱ければ、マーケティングが強い鍼灸院に負けてしまいます。

患者が来るためには空いた時間でYouTubeを撮影して動画を投稿します。一日10動画撮影して投稿した時期もあります。1か月で300動画になります。本当に世界が変わります。

とりあえずは100動画投稿すると、少し変わります。300も動画があったら、宣伝と同時に自分の自信にもつながります。患者が来なくて落ち込み何も手に付かなければ、とりあえずYouTubeに動画を投稿してみましょう。私も出来たので、皆さんもできます。話すのに慣れていない人は文章でブログ等の記事を書いてみましょう。ホームページで症状別のカテゴリを作成し、レイアウトも見やすく、分かりやすく書くと伝わります。

マーケティングは野球

マーケティングを野球で例えると、同じ規模のA駅、B駅、C駅にそれぞれ鍼灸院があって、A駅は10店舗、B駅は8店舗、C駅は6店舗あります。一見、C駅が他と比べて鍼灸院が少なく参入しやすく見えるのですが、いざ開業してみると、芸能人の対談等のプロのマーケティング力が凄まじく、素人では太刀打ちできません。

全体を通して見ると、プロが広告宣伝する店舗はC駅に4店舗、B駅に3店舗、A駅に1店舗だったので、A駅に参入するのが適切です。A駅の1店舗だけがメジャーリーグ級で、他の9店舗が草野球の実業団レベルの広告を出しているのであれば、メジャーリーグ級の広告を出せば、二番手ぐらいにはなれます。

出店する前に参入しやすい地域を「知る」

出店場所も重要です。東洋はり灸接骨院も基本的には横浜等の参入が厳しい激戦区を避けて、出店する前に参入しやすい地域を把握します。出店後に現状を知ってしまうと、手も足も出ない厳しい惨状に愕然とし、心が折れるので注意です。

マーケティングのプロではなく技術屋の鍼灸師なのですが、企業が当たり前のように 宣伝広告をしていますので、私達も宣伝広告をしないと成り立ちません。一人鍼灸院であろうとトヨタ自動車だろうと規模は違いますが、宣伝広告は必要です。トヨタ自動車でしっかりとした車を作って広報部が宣伝広告をして他社との差別化を実現する経営戦略する中、一人鍼灸院でも小さい規模なりに治療技術だけでなく宣伝広告もします。

参入地域の情報を把握せず参入してしまうと、他の鍼灸院のマーケティング力に負けて勝てません。資金力も違うし、積み重ねた年数も違います。
東洋はり灸接骨院の場合、13年間町田で開業しているので、影響力があります。他の店舗が新規参入して、東洋はり灸接骨院と互角に競争しようと思ったら、厳しいです。

世界に例えると、小さな国がアメリカに立ち向かっても歯が立ちません。アメリカやロシア、中国、ドイツ、イギリス、日本等の大きな国の軍事力の前にはアフリカの小さな国が入ってきてもなすすべがないので、最初から挑戦しないように気を付けましょう。

おわりに

一人鍼灸院でも参入しやすい地域の情報を把握して出店しましょう。実際、鍼灸院を運営するのに重要で、開業した13年前とは世界が変わっています。

「心が折れた時どうするか」という答えに関しては、何も手が付かないかもしれませんが、私が経験したYouTubeやSNSの情報商材を試して実施していくと自ずと結果は付いてきます。とりあえずは実践してみましょう。

質問の回答は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。

志鍼塾

志鍼塾について詳しく知りたい方は次のページをご覧ください。

何をどのように学べるのか、価格や入塾方法についても記載しています。

鍼灸師の地位向上と東洋医学の普及を目指し、仲間と共に成長していきましょう。

志鍼塾の詳細はこちら

関連記事