本日は、視聴者からの質問にあった、西洋医学に頼るべきケースについてお話ししたいと思います。
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結論「基本的には頼るケースは少ない」
ほとんどが、病院に行ったり、その他の治療院に行ったりしてから、当院のような鍼灸院に来ます。そのため基本的には病院に頼るケースはありません。なぜなら、すでに何件か行っていますから。
それで治らないということで、加えて命に関わるようなことではないとか、西洋医学的な判断はされた、という方が来店されます。基本的には来られた患者さんを「西洋医学的では?」と思う必要がないということです。
ただし、西洋医学的なことを考えないといけないこともあります。過去にうちの患者さんでも骨のがんや子宮がんの方がいましたが、こういった方はすでに当院の患者さんで、病院に行くより当店に優先的に来るようになってきている人です。
「病院に行っても治らないし」といった比較的長いお付き合いの患者さんをみて、違和感を持ったら「病院に行ったほうがいいんじゃないですか?」と伝えなければいけません。
がんの場合
骨のがんの方は、施術していたら「本来ならもう少し症状が取れるはずなのに」と違和感がありました。
がんの症状には、教科書で学ぶと自発痛、夜間痛、体重減少がありますが、その方は「自発痛だけで他の症状はない」ということでひらめき、「病院に行かれてはどうですか?」と伝えました。これに気づくには少し経験が必要かもしれません。
子宮がんの方は腹診したときにボコッとしているのに気づき、すぐに「これは病院にいったほうがいいですね」と伝えました。本来東洋医学の腹診では、力がない、弾力などそういうのをみます。それなのに明らかにボコッとしていたので、結果病院に行ってもらったら子宮がんでした。その方は手術されて今でも当院に通っています。
がんについては学校で習う自発痛、夜間痛、体重減少も考慮も入れ頭の片隅に置いておきながらやっていけばいいと思います。がんや命にかかわるような疾患の可能性があるときは、自分の身を守るためにも、病院や西洋医学的なことをすすめることを言ったほうがいいです。
症状が異常に激しい場合
たとえば足のむくみ。既存の患者さんが、足のむくみでゾウみたいな足になっているので、これは明らかに東洋医学の範囲ではないと判断できました。
本来のむくみは指で押したらそこが少し戻ってこないなどのレベルです。明らかにおかしいので病院に行ってもらったら、心臓の病気で入院されました。
尿管結石の場合
尿管結石の方が激痛のためすぐに病院に行かれたこともあります。やはり東洋医学的な症状は、西洋医学にかかる必要がある状態と比べたら緩やかです。
たとえばヘルニアも本当のヘルニアは神経に影響があるため痛すぎて足がつけません。しかしヘルニアもどきの患者さんは世の中にとてもたくさんいます。
既存の患者さんで病院にあまり行かなくてもよくなった人は、学校で教わった範囲内で西洋医学的なこともちょっと気にしながら、そういう目も持ちながらやりましょう。
おわりに
西洋医学に頼るべきにケース、これについてお話ししました。
とてもいい質問です。西洋医学的なことで学生時代に勉強しておくことは、学校で臨床医学各論とか、がんのときの自発痛、夜間痛、体重現象でしたかね。そういうのがあるかどうかや、基礎的なところを押さえておけばいいのではないでしょうか。
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