鍼灸師の潜在的な使命①|慢性病は東洋医学で治すべき

鍼灸師

鍼灸施術

志鍼塾 塾長の石丸です。

本日は「鍼灸師の潜在的な使命」についてお話させていただきます。

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鍼灸師の使命とは

鍼灸師、そして鍼灸学生の皆さん、また鍼灸の学校の先生は「鍼灸師の潜在的な使命」について考えたことがありますか。

私は鍼灸師の潜在的な使命、いわゆる「鍼灸師がやらなければならないこと」は非常に多いと思っています。使命を遂行することによって、鍼灸師の社会的地位や社会的存在意義が生まれるのではないでしょうか。

また、この使命を果たさなければあらゆる不快な症状で困っている人を救うことはできません。実感されている方も多いと思いますが、近年は医療費も上がってきているので、社会全体に暗雲が立ち込めています。この状況に対して少しでも鍼灸師が貢献することで、よりよい世の中になるはずです。

しかし、多くの鍼灸師が曖昧なマッサージや整体を行い、病院のおこぼれのような位置づけであるのも事実です。私の個人的な見解では、鍼灸師が西洋医学を扱う医師と肩を並べられる場面はたくさんあり、これに気づいていくことが大切だと思います。

医療の本来の目的は「患者を減らすこと」

当たり前のことではありますが、医療の本来の目的は患者を減らすことです。しかし、現状は患者を増え、金儲けの道具にされている。これは間違っています。

患者を減らす、これが実現できれば苦しむ人が減り、生産性も上がり、よい世の中になります。健康な人が増えると国に活気が生まれ、自然と「よい国」になるでしょう。

医療費の増加で一気に44兆円へ

医療における本来の目的が明確になっているにもかかわらず、残念ながら我が国の医療費はこの70年で2100憶円から44兆円に増加している現状があります。この金額はザックリと、4,400万円のマンションが100万棟建つ莫大な金額です。

70年間で医療費が200倍以上増えているという事実は、同時に患者が増えていることを意味し、まさに非常事態といえます。本来の「患者を減らす」という目的を大きく逸脱しており、このままでは患者が増えるばかりだと思います。

私はこういった不審と思うことをエネルギーにして頑張ってきており、その結果当院を頼ってくださるお客様も徐々に増えてきております。

鍼灸師が本来目指すところ

鍼灸師の中には整形外科分野だけを扱う方もいらっしゃいます。さらに、回数券の販売や物販などで患者様を囲い込み、お金儲けの道具として見ている医院が多いのも事実です。

それが「当たり前」と思っている方も多いと思いますが、私たちが本来目指すのは「患者を減らす」というところです。

効果が見られない施術をダラダラを受けるのは、お金や時間を無駄にするだけではなく、症状が悪化することもありますので、目覚めていただけると嬉しいです。

西洋医学に見る慢性病

極論から言えば、慢性病は西洋医学では治りません。もし西洋医学で治る慢性症状があれば教えていただきたいくらいです。

「慢性病」と呼ばれる病気は非常に多く存在し、数えきれないほどの種類があります。

例えば、以下のような病気は慢性病のほんの一部です。

  • 生理痛
  • 偏頭痛
  • 高血圧
  • 円形脱毛症
  • 小児の脱毛症
  • 耳管開放症
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 末端冷え性
  • 過敏性腸症候群
  • 逆流性食道炎
  • 寝つきが悪い(眠りが浅い)
  • 動悸
  • 不整脈

残念ながら西洋医学でこれらの症状を根本的に治すことはできず、医療費がかさむばかりです。そればかりか、対症療法として処方された薬がまた悪さをして新しい病気を作ってしまうような、負の連鎖に陥ることもあります。

昨今の医療費が44兆円にまで膨れ上がった原因はここにあるでしょう。これは他人事ではなく、日本国民全員に関係しています。その理由は、皆さんの納めている税金の半分が「改善できない医療」に使われているからです。

東洋医学での治療

西洋医学では慢性病を治すことが難しいとされているならば鍼灸師が東洋医学で治すべきです。もしくは漢方医が東洋医学で治したり、薬剤師が漢方で治すべきでしょう。また、食事療法で体質改善や身体がもつ本来の機能を向上させ、症状が出ない身体をつくることも必要です。

そもそも慢性的に続いている症状は「症状が出ない身体」を作らなければ完治することはありません。病院は身体の機能が低下しているために出てしまう症状だけを押さえ込んで、弱った機能自体は放っておくので繰り返し同じ症状に悩まされることになります。

一方、東洋医学は低下した機能を上げるところから始めるため、症状が出なくなります。目に見える症状に対症療法をおこなうのではなく、食事や運動で身体を強化していくといった発想でなければ良くはならず、またこのような治療は東洋医学にしかできないと思っています。

慢性病は鍼灸師が治すべき

慢性病の治療、これは鍼灸師がやるべきです。しかし、さまざまな理由で鍼灸師が東洋医学をやらなくなったことも事実です。

東洋医学をやらなくなった理由、東洋医学をやるべき理由の両者を知ったうえで東洋医学に取り組まなければ、皆さんの考える鍼灸師の本来の資格の価値は低いままでしょう。

よく「鍼灸師の免許なんか」という表現を耳にします。確かに私も同感で、免許自体の価値は本当に低いと思います。その点、医師免許や薬剤師の免許は免許自体に価値があると言えます。看護師や医学療法士もまさに「手に職」で仕事には困らないでしょう。

しかし、鍼灸師で仕事を見つけようと思うととても難しいうえ、マッサージなどのごまかし行為をやって満足している鍼灸師が多く見受けられます。本来私たちがやらなければならないことは、東洋医学を用いて鍼灸で慢性症状を治すこと、そして2100億円から44兆円に増えた医療費を少しでも下げることです。

患者を減らし、健康な人を増やすことで活気にあふれ、日本の国力が上がります。さらに、社会保障費の低下でもっと有効にお金を使えるようになります。私は、鍼灸師にはこのような大事な使命があると思っています。医療費は国のお金の半分を使っているので、鍼灸師の皆さんが同じ方向に向かっていけばこの国はもっといい国になるはずです。

現在、日本国内には18万人の鍼灸師がいるそうです。全員が一丸となって東洋医学を中心とした治療を患者さん一人一人と向き合っておこなうことできっと病人は減るでしょう。

これを西洋医学に固執しておこなってしまうことで、症状は改善しないうえ医療費も莫大に増加してしまうのです。

西洋医学の存在意義

外科、救急救命、細菌感染症や命にかかわること以外は東洋医学で治療をすべきだと私は考えます。

西洋医学は戦争において必要不可欠とされた医療であるため、救急救命や外科、細菌感染症などの生死にかかわる部分は非常に得意です。しかし、生死に関わらないような軽度な症状や日常で不快に感じられるような症状に対するアプローチは苦手と言えるでしょう。

西洋医学に対して、東洋医学はこのような日常的な不調をもっとも得意としています。

本来、東洋医学を一番勉強しているべき人が鍼灸師であり、その事実に気づくことで社会は良くなり、患者さんの苦痛も和らげることができます。しかし、学校を卒業して西洋医学に重きを置いた状態で免許を取得しても、就職先ではマッサージや整体などの曖昧な慰安行為をおこなうような就職先にしか巡り会えないかもしれません。これでは多くの患者さんが辛い思いをしている慢性症状は完治せず、回数券の販売や物販をしなければいけません。

このようにしなければ治療院が成り立たないのですが、それでいいのでしょうか。これだと患者さんも満足せず、社会にも貢献できません。

鍼灸院のオーナーはこのようなやり方で儲かるので満足できるかもしれませんが、本来の目的である「患者を減らす」という部分は一切達成できていないことになります。

オーナーの中には十分に儲かってベンツを乗り回していながら、「本当はこのような横暴なやり方が良くない」と気づいている人も、もしかしたらいるかもしれませんね。しかし、皆さんが社会貢献のために東洋医学をしっかりと勉強すれば、患者さん、社会、オーナー、そしてあなた自身もすべて「良し」になります。

悪くなる点を強いて言うならば、製薬会社や薬局の利益が少なくなってしまうという点です。患者さんに薬を提供することで利益を得ているため、こういった職業で生活している人にとっては苦しくなってしまうかもしれません。

しかし松下幸之助も言っているとおり、間違った医学は「社会毒」であると認識すべきでしょう。

鍼灸師の意識改革

皆さんが意識改革をすることによって、鍼灸師の免許の社会的な地位や社会的な貢献度が上がり、必然的に皆さんのやる気も上がると思います。やはり仕事をするうえで、私たちにとっては患者さんの症状が改善して喜んでくれることが一番の喜びです。

マッサージ、整体、鍼灸、カイロではそもそも根本改善しないので、患者さまが心から喜ぶ姿は見られません。私はこのような状況は鍼灸師である以上あってはならないことだと思います。本来私たちがやるべき事をやれば、皆さんも患者さんも社会もハッピーです。

「近江商人と三方よし」という言葉を軸に、できるだけ多くの方に医学の間違いや鍼灸師の本来の使命を気づいていただきたいと思い、日々頑張っています。

その2はこちら「東洋医学ではないと治らない悩み」

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