志鍼塾塾長の石丸です。WEBセミナー事前質問回です。
「東洋医学でうつ病等の精神的な疾患は治せるのか」と「東洋医学で末病を治すにはどのようなことをするのか」の2つにお答えします。
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西洋医学は100年前に身体がつながっているのを証明
西洋医学では昔、人間は歯車のように動き、精神と肉体はつながっていないと考える「人間機械論」を支持していました。その後、約100年前に、ハンス・セリエというカナダの医学者が人間機械論を否定し、身体へのストレスが体の変調をもたらすという画期的な「ストレス学説」を提唱しました。現在の病気の原因の源は「ストレス」としています。
脳の視床下部や副腎皮質等のホルモン分泌や自律神経系の神経伝達活動により起こる反応を確認し、科学的に精神と体がつながっていることを証明しました。
東洋医学は2000年前から身体と精神は一体
東洋医学には「内傷なければ外邪入らず」という基本的な考え方があります。「内傷」というのは「喜怒憂思悲怖驚」の7感情が分かりやすく表に出ていれば、外から入ってくる病気にならないという意味です。
約2000年前から、東洋医学の根幹は精神と肉体がつながっていると言われています。西洋医学より治療ノウハウの蓄積した年数が違いますし、全体で捉えるので、治せます。
精神病は脳の病ではなく心と体の病
西洋医学には、数値や画像で確定診断しない分野である心療内科と精神科等があります。その中で、精神病を脳の病と捉えている医者が多いのが現状です。
うつ病の患者が来た場合、セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンという重要な3つの神経伝達物質が過剰なストレス等により、喜怒哀楽のコントロールができなくなるという一説を説明する精神科医も中にはいます。
便秘や胃腸の不調、肩こり、ドライアイ等の他の症状もあります。西洋医学も一緒に考えている所もあるけども、まだ症状を部分的に捉えて治療している所もあります。
セロトニンの少ない患者の場合には、患者と相談し了承の上で、薬の投与を開始し、経過観察をします。セロトニンの増加・減少は血液検査で確認します。
西洋医学と東洋医学では末病の捉え方が180度違う
未病とは、発病には至らない軽い症状の状態で、軽いうちに異常を見つけて病気を予防する「未病を治す」という考え方です。快適な生活を送れるように尽くします。
治療法は食事の改善です。現代栄養学ではなく、東洋医学の身体を食べ物で養う「食養生」を用います。冷えるという症状は、西洋医学では未病ですが、東洋医学では、すでに病気になっている状態を「奇病」と捉えます。
西洋医学は外傷や大きな病気を重視し、東洋医学は日常の不調に焦点を当てています。
東洋医学は未来のリスクを0にして治療できる
国内の約3000万人の高血圧患者が薬を飲んでいます。長期間飲み続けていると、肝臓・腎臓・胃腸に負担がかかり、脳梗塞や認知症のリスク上がります。
しかし、東洋医学では降圧剤を導入せずに治療できるので、未来のリスクを下げることができます。そういう観点を持ち合わせることも大事です。志鍼塾の存在意義な部分でもあります。
おわりに
鍼灸師の資格を取得した後に約96%の人がマッサージをしています。残りの約4%が鍼灸をしていて、さらにそのうちの約2%が安定しています。
現在の医療費は70年で200倍増えて、約43兆円です。1872年に東洋医学から西洋医学が中心となった結果、医療費が膨大になっています。四苦八苦して経営している鍼灸師が大勢います。医者が治せない部分も鍼灸師や漢方専門医は治せるので、胸を張ってほしいです。
志鍼塾を始めたきっかけは、鍼灸師が鍼灸のみで治療に専念できて経営を成り立たせることが実体験で証明できたからです。読者の鍼灸師の方の生活向上にもつながります。
長くなりましたが、WEBセミナーの事前質問2つにお答えしました。ご覧いただきありがとうございました。
志鍼塾について詳しく知りたい方は次のページをご覧ください。
何をどのように学べるのか、価格や入塾方法についても記載しています。
鍼灸師の地位向上と東洋医学の普及を目指し、仲間と共に成長していきましょう。