志鍼塾、塾長の石丸です。
私もこの10年以上にわたって鍼灸院を経営してきましたが、中にはいろいろな失敗もしました。私がどんな失敗をして、そこからどんな学びを得たのかをお話することも、志鍼塾の皆さんの今後に役立つでしょう。本日は、私のおかした失敗についてお話しします。
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高額な看板に支払った勉強料
マンションの1室で営業し始めた当時は、3万円ほどの立看板を使っていました。横から見ると「A」の字の形になった立看板を地面に置いていたのです。
そのころの悩みは、鍼灸院の様子がなかなか伝わらないということ。マンションの3階で営業していたうえに、インターネットもさほど普及しておらず、宣伝の主流は紙媒体でした。もちろんYouTubeなどもありませんし、ホームページを使った集客などもさほど重視されていませんでした。
そんなとき、1人の営業マンが飛び込みでやってきました。美容院や居酒屋などでよくあるような、動画が流れる看板を作ってはどうかといってきたのです。
鍼灸院の様子が伝わるかもしれないと、私はすぐにこの話に飛びついてしまい、6年リースで月々2万円払いの契約を交わしました。運搬費に7万円支払いましたので、合計100万円以上かかる計算です。
しかし、その結果はまったく思いがけないものでした。3万円の立看板をしていたときと、まったく同じだったのです。1階で営業している場合は、小さい看板より大きい看板のほうがいいかもしれませんが、私のようなケースでは安い看板で十分でした。
営業電話やメールをうかつに信頼するな
「ホームページを拝見しました。その頑張りをぜひ取材させてください」という電話やメールをときおりもらいます。その話を聞いてみると、取材は無料でも、「ブランディングのお手伝いがしたい」といった話題になり、何とか商売に持ち込もうとする人ばかり。
この他にも、かつての有名人との対談をホームページに掲載しましょうといった話も持ちかけられます。こういった場合の対談料に20万円から40万円ほど、さらにホームページの掲載料として毎月2万円くらいを請求されるのです。一般の人にとっては多少の宣伝効果があるかもしれませんが、私はそこにはあまり意味を見出していません。
要するに、向こうから来るような電話なりメールなりの99%は、さほど効果もないのにお金をむしり取ろうとするもの。笑顔を見せて近づいてくる人の話にのってはいけません。もし必要な場合は、自分で探すべきです。
知らないものには手を出すな
看板の話にしても営業電話の話にしても、大事なのは、向こうからニコニコとやってくる人の話にのるべきではないということ。基本的は自分から探す。そして、自分で探してもよくわからないものには手を出さないようにしましょう。これは、人生の中でも重要なことです。
ウォーレン・バフェットという著名な投資家も同じような警告をしていますが、自分がよく理解できていないことに手を出してもろくなことはありません。営業マンの魂胆などは、こちらからはよくわかりません。話の裏にあるものが見えていないのですから、すぐに答えを出さず、自分でいろいろ調べて比較検討する必要があります。
これは、鍼灸院の立地を選ぶときも同様です。この周辺は大企業が多いオフィス街だから、このあたりは住宅街でお年寄りが多そうといった思いつきは、他の人もなど、それも一つ重要ですがそれだけではだめです。そういったことを思いつくのは他の人も同じこと。そのような思いつきに頼らず、事前にしっかり調査したうえで決定することをおすすめします。
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鍼灸師の地位向上と東洋医学の普及を目指し、仲間と共に成長していきましょう。