東洋医学の鍼灸はどういう働きで改善に導くのか?

鍼灸師

指導

志鍼塾 塾長の石丸です。

今回は「東洋医学の鍼灸はどういう働きで改善に導くのか?」についてお話しします。ここではあえて「東洋医学の鍼灸」と表現しましたが、私共が行っている経絡治療ならびに志鍼塾の話をさせていただきます。

「鍼灸はどのような仕組みによって症状を改善に導くのか」について、あくまでも私共のやり方をみなさんにお伝えするので、そこを踏まえた上でご覧ください。

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鍼ともぐさを使い五臓六腑の気を高める

まず、鍼灸では鍼ともぐさを使い、五臓六腑の気を高めます。鍼ともぐさという道具を用いて五臓六腑の働きを高めるわけです。

たとえば、経絡はすべて内臓の名前がつけられています。つまり、この経絡と五臓六腑はつながっているため、経絡への鍼によって内臓に効かせているわけです。

運動器疾患も内臓関連痛

極端な話をすると、私からすると肩こりや腰痛などの運動器疾患も内臓関連痛です。ですので、五臓六腑を高めると痛みは出なくなります。これは西洋医学的にもみられるもので、下記のような症状が出るケースがあります。

  • 胆石   → 右肩痛
  • 心筋梗塞 → 左腕内側にしびれ
  • 膵臓がん → 背中痛

このような西洋医学の領域に達していなくても、運動器疾患は内臓関連痛の延長だと私は考えます。もちろんスポーツ疾患は別ですが、生活している中で出てくる運動器疾患は内臓関連痛です。

たとえば、肩こりの場合は胆経です。五臓六腑の胆と肩井のラインがつながっているので、肩井に効かせるために肝・胆をしっかりと安定化させると肩こりは自然と改善していきます。

症状の出ない体づくりのために

このように私の考え方としては、鍼灸は「鍼刺し」ではありません。そうではなく、「鍼ともぐさという道具を用いて五臓六腑の機能を高めている」と考えてください。

そして、鍼灸によって五臓六腑の機能を高めると体の機能が向上し、症状がなくなります。このような流れなので、症状をとるのではなく症状の出ない体にしていきます。ですので、とくに慢性症状の場合にはこの症状の出ない体づくりが必要です。

たとえば、風邪やぎっくり腰、寝違え、気圧の変化による頭痛などは「症状をとる」でも改善できます。しかし、慢性的な偏頭痛、生理痛、機能性ディスペプシア、潰瘍性大腸炎、高血圧などの場合は、体の機能が低下しているために「症状が出る体」になってしまっているわけです。このような症状が出ないようにするためには、鍼ともぐさを用いて体の機能を向上させなければいけません。

体の機能を高めることで改善へ

究極的には鍼を刺さなくても症状の改善は可能です。肩こりには肩に鍼を刺すと治ると思われがちですが、実はそれでは治りません。眼精疲労の患者様の眼球に鍼を刺すはずがないことはお分かりでしょう。

そうではなく、鍼ともぐさという道具を用いて体の機能を高めることによって症状を改善します。これが実際にできているからこそ私共のグループは拡大を続けており、志鍼塾1期生も活躍をしはじめています。

おわりに

今回は、「東洋医学の鍼灸はどういう働きで改善に導くのか?」についてお話しました。

鍼灸は体のエネルギーバランスを整え、自然治癒力を高める古代の知恵です。経絡を通じて体内の調和を取り戻し、根本的な改善を促します。

こちらをご覧の鍼灸師の先生には鍼灸師の仕事に誇りを持っていただき、患者様一人ひとりの症状に寄り添っていただきたいと思います。

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