本日は視聴者の皆様の質問にまとめて答えていきます。
ここで話す内容は私一個人の考えのため、これが絶対ではありませんし、一つの参考にしていただけたらと思います。
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これだけは頭に入れておいたほうがいいことは?
やはりアンテナを張ることです。
志鍼塾でやるのは経穴と東洋医学概論をベースにした生理学です。あとは治療法などいろいろやっていくことが材料になります。その材料を使って患者を治療していけばいいだけです。
私の付き合いのある人は皆、去年と今年では違います。付き合いがない人は3年前と何も変わっていないと感じる人たち。そういう人は話していても楽しくないし、勉強になりません。付き合いのある人は自分を向上するために、皆昨日より今日、今日より明日に向かうために常にアンテナを張っています。ライバルは昨日の自分ですから、昨日の自分を超えるように常に向上心を持ってやっていくと伸びていきます。
アンテナを常に持つこと。そして、
- 何を勉強するにも効率よくやるにはどうすればいいか?
- 鍼灸師としてうまくいくためにはどうしたらいいか?
ということに対してアンテナを張る、ということを忘れないでください。
石丸塾長は学生時代、1日どれくらいの鍼灸を練習していましたか?
はっきり言ってそんなにしていません。自分が所属していた勉強会で教わって、脈を毎日みるという感じです。それも一つの勉強なので時間があるときにはみていました。
ちなみに、私は実技のテストがクラス最低点でした。なぜかというと、学校の先生の言っていることは全部無視して、勉強会で教わった内容のみをやっていたからです。
先生が「肩に鍼を刺しましょう」と言っても私はずっと脈をみていました。しかし、今の私は鍼灸師としては成功しているほうだと思っています。
学校にはベッドがあって患者役がいて鍼灸がある、というのは私にとって絶好の練習場だったので、そういうところをやっていました。やみくもに練習するのではなくてやはり目的意識を持ってほしいです。
たとえばボクシングでもジャブの打ち方をよくわからず練習するのと、フォームを理解して練習するのではまったく違います。しっかり明確に練習すべき内容をわかったうえで練習するということです。必要なのは時間ではありません。もちろんフォームがわかっていれば時間や回数の話になってきますが、時間ではなく効率よく理解したうえでやる。そうすると多くの時間をかけなくてもいいのです。
逆にそれがわかっていなかったら無駄な時間を過ごすことになります。
浅鍼メインだけど、深鍼もするの?
基本的には浅鍼です。子どもの鍼治療もするためです。
深鍼は私も坐骨神経痛の人に築賓、天柱・風池をジャクタクとかもします。
あとは小脳変性症の初期の人にはします。他はあまりしません。
鍼灸や東洋医学に関するおすすめの本は?
いろいろありますが、本田先生の陰陽塾の本、私はこの中の内容と東洋医学概論や中医学の理論を混ぜてやっています。ざっくり東洋医学の鍼灸師をやっていますというなら、素問、難經、霊柩のハンドブックをさらっと読むのもいいと思います。
「おすすめの本は?」と聞かれると結構困りますね。東洋医学概論の教科書もおすすめの本になってきます。
患者を治せる自信がついたのは卒業してからどれくらいですか?
0と1は違うでしょう。その疾患に対して1人でも効果が見えたら少し自信がつきます。しかし、やったことがなかったら0なので、不安になります。
1人経験したら30%ほど上がって、また同じ病名の人が来てまた改善すれば50%になって、同じ病名で4人ぐらい施術して効果が出てくれば自信がつきます。
ただ、同じ病名で同じことをしても効果が出ない場合もあるので、そこはまた試行錯誤していくことでまたさらに自信がついていきます。
卒業していつからというよりも、まず1人でも治せば、0と1は全然違いますから30%ぐらい一気に自信がつきます。それは性格によると思います。私の場合はそういうふうにとらえるので、同じ症状で4人施術すればそのあとは自信がつきます。
学生でも入塾可能?
もちろん可能です。ただし、東洋医学概論がわからないとすぐに理解できないかもしれません。志鍼塾の内容を把握したら学校の勉強ももっと理解できるかもしれません。
東洋医学概論を学ぶ東洋医学の授業は、学生がかなり拒否反応を起こします。鍼灸学生で東洋医学にとても興味がある人は食いつきますが、それ以外の生徒は一番嫌いな教科になりつつあります。そのためシンプルで理解しやすい志鍼塾である程度理解してから、学校の勉強をやったほうがもっと理解しやすいかもしれません。
42歳で3人の子どもがいて、鍼灸学校に行くには遅いでしょうか?
今日という日があなたにとって一番若い日のため、私はやる気があれば挑戦していいと思います。
他の流派は勉強したことはあるのか? ないならなぜ?
私がこの鍼灸を知るきっかけになったのが陰陽塾をやっている本田先生で、その人が経絡治療をやっていたのが出発点です。
他の流派をやらない理由は、私は治療技術や理論を学ぶことを一つの刀を作り上げることにたとえます。いろいろな流派やいろいろな治療法を学ぶということはたくさんの刀を持つということで、それはそれでいいこともあると思うのですが、私は一つ思いっきり切れる刀を作ろうしました。一つ思いっきり切れる刀を作って、それでも切れないものを補うという考え方です。
たとえば100人患者がいて、私のやっている経絡治療で90%よくなる。しかし残りの10%がよくならなかったとしたら、この10%は食事療法で対処したり、漢方で信頼できる先生と手を組んだりする場合もあります。
1本思いっきり切れる刀を作れば90%ぐらいは対処できるのでそれを実行しました。他の理論は勉強になることもあると思うのですが、結構理論が食い違ったりします。そうすると迷いが出てくるので、一つ大きな土台を作りたかったということです。
鍉鍼(テイシン)について
てい鍼にもいろいろな種類がありますが、私が持っているのは純金のてい鍼です。
とがったところに雷が落ちるように、とがったところに気は集まると考えられています。そう考えると、本治法で補うときにてい鍼より、実は細い鍼のほうが気は集まりやすいと思います。ただ、金はパワーを持っています。そういったことで純金製のてい鍼を使っています。
良導絡治療について
これは申し訳ありませんが、私は全然わかりません。やりたい人はやればいいと思います。
私はさっき言ったように一つしっかりとした刀を作りたかった。あなたが良導絡を学ばれてとても切れる刀を作れるのであればそれで頑張ればいいと思います。
よく私も自分の治療法をラーメン屋にたとえます。私は一つのおいしいラーメンを作ることができて、人を呼ぶ繁盛店を作ることができました。このラーメンのレシピを皆様に提供したいと思っています。
このように良導絡治療によって一つのおいしいラーメンが作れるようであればそれでいいと思います。加えて、もしすでに良導絡を勉強されているなら、今回の私のラーメン作りも学ばれて、さらに発展してもらえればいいと思います。
東洋医学から見て西洋医学から学べる知識はありますか?
これは当店に来てもらったらわかると思いますが、まず受付に『医者に殺されない47の心得』という近藤誠先生の本や、『医者が患者をだますとき(ロバート・メンデルソン 著)』などの病院否定本を多く置いています。それらは私たちが書いた本ではなくて、医者や薬剤師が書いている本です。
ちょっと乱暴な表現をすると、私は病院や医者を結構ディスりながら鍼治療をやっています。たとえば、Aという患者が病院に行って治らないのに、お医者さんは態度が悪い人が多いですよね。「治せないのによくそれでベンツに乗っているな」と思うわけです。
トップのお医者さんをディスりながら、医者が治せないのをバンバン治しているというのが私にとっては面白いところです。加えて、鍼灸は実費でしょう。すごくえらそうなことを言うと、お医者さんが自費治療で病院を経営できるぐらいになってからこちらにしゃべりにこいと思っています。どうせ実費では病院はできないだろうと思っているので。
あとは実際に人って社会や人の役に立ったりするとうれしいものですね。そういったことが喜びややりがいです。
無資格者について
無資格者だからといって悪いわけではありません。ただ、治せる、治せないというのはまた別だと思います。
たとえばプロボクサーのライセンスを持っていればそこそこ強いですが、力道山は素人に刺されて殺されています。つまり、プロレスラーやプロボクサーだからといって誰よりも強いわけではありません。素人でもすごく強い人はいます。それと一緒で資格については基本的にはあまり気にしなくていいですし、免許を持っているからといって実力があるわけではないのです。
無資格者のことは気にせず、考えておく目先は対医者、対病院に集中されたほうがいいと思います。また、お医者さんでも本当に頑張って治そうとしている人もいるでしょうし、資格や免許よりも、そういう治療家魂があるかどうか、私はそこが重要だと思っています。
志鍼塾について詳しく知りたい方は次のページをご覧ください。
何をどのように学べるのか、価格や入塾方法についても記載しています。
鍼灸師の地位向上と東洋医学の普及を目指し、仲間と共に成長していきましょう。