【鍼灸師を続ける理由】東洋医学の奥深さと未来について

鍼灸師

鍼灸師

志鍼塾 塾長の石丸です。今回は、鍼灸の素晴らしさを改めてお話ししたいと思います。

まずはこちらの2つの動画からご覧ください。

動画 前編:なぜ鍼灸師は辞めてしまうのか?

動画 後編:鍼灸師だけが果たせる役割

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鍼灸師を辞める人は多い

鍼灸の免許を取得するためには、3年間の学校教育が必要で、学費は数百万円に達することもあります。しかし、実際に鍼灸師として働くと、マッサージばかりをさせられ、指が痛むにもかかわらず、症状の改善がみられないことも多いです。また、回数券の販売を強要されるなど、ブラックな環境も少なくないため、鍼灸師を辞めてしまう人が非常に多いのが現状です。

これは非常にもったいないことだと思います。一体、何のために免許を取得したのでしょうか。3年間も学び、数百万円かけた国家資格をなぜ活かせないのかというと、それは東洋医学の鍼灸を実践していないからです。

もちろん、東洋医学以外にも改善できる治療法はあると思いますが、問題は、改善できる鍼灸師になっていないことにあります。

鍼灸学校を卒業しただけでは、実際に改善できるようにはなりません。しかし、働き始めても、そもそも鍼灸を実践させてもらえないことの方が多いです。マッサージや整体をやらされ、回数券の販売や物販など、セールスマンのようなことを強要されるうちに、鍼灸業界が嫌になってしまうのです。このような現状が、私は気の毒で仕方がありません。

喜ばれるはずの鍼灸

東洋医学的な鍼灸を実践すると、鍼灸師は本当に面白い仕事になります。なぜなら、改善できるからです。そして、改善をした際には、患者様にはとても喜んでいただけます。

私は患者様と飲みに行くこともあれば、我が家での食事や、一緒に旅行に行くこともあります。私がこのような関係を築けている理由は、患者様をお金の道具と考えていないからです。回数券を売りつけるなどはせず、潔白な気持ちで患者様を改善に導いているからこそ、一緒に飲みにも行けるわけです。

このようなことができるはずの免許であるにもかかわらず、その素晴らしさを知らずに鍼灸業界から去っていくことは非常に残念です。

鍼灸師なのに鍼灸をせず、効果のないマッサージや整体と回数券の販売や物販を強要され、ボロ雑巾のように働かされて辞めてしまっては、何のために免許を取得したのでしょうか。

営業の強要は一切なし

ご存じの方も多いかもしれませんが、東洋はり灸院グループでは回数券や物販、サブスクリプション、会員制などの営業の強要は一切ありません。

私は、患者様のためであれば回数券の販売は必ずしも悪いことだとは思っていません。しかし、大半の鍼灸院は患者様の囲い込みのために回数券を販売しています。つまり、鍼灸院の売上を優先しているのです。同様に物販やサブスクリプション、会員制も囲い込みが目的です。こんなことをせずとも、しっかりと患者様に向き合い、症状を改善できれば、患者様は向こうからやってきます。だからこそ、当店では囲い込み目的の営業はしていません。

先程もお伝えしましたが、私は患者様と一緒に飲みに行きます。我が家で患者様がたこ焼きを食べていることもあります。これは、私と患者様が信頼関係を築いているからこその関係性なのです。

鍼灸院から出て、鍼灸師と患者様の関係でなくなれば、私たちはお互いにただの人間同士です。つまり、私たちは人対人の関係なのです。自分と同じ人間である患者様をお金の道具にしてはいけません。それは、セールスマンのすることです。もし、自分がお金の道具にされたとしたら、皆さんは嬉しいでしょうか。そう考えると、私にはできません。患者様をお金の道具にしなければいけないのなら、私はこの仕事を辞めるでしょう。

私が大切にしているのは、「世のため、人のため」「三方よし」「先義後利」です。そして、このような精神でいるからこそ、当グループは伸びているのです。これらのことから、当グループでは営業の強要に関するストレスは一切ないと思います。患者様を改善するために一生懸命に尽力していただければ、それだけで結構です。私はそれ以上のことは何も求めていません。

「改善するために一生懸命に尽力する」ことは鍼灸師としては当たり前のことです。皆さんは驚かれるかもしれませんが、当グループではこれ以外のことは何もうるさく言いません。

本来の鍼灸は東洋医学

本来、鍼灸は東洋医学なので、東洋医学的な鍼灸を行わなければ、本当の力は出せません。では、なぜ東洋医学的な鍼灸はあまり行われていないのでしょうか。その大きな原因は、鍼灸学校の教育にあると考えられます。

これは致し方ないところもありますが、鍼灸師の国家試験科目の大半は西洋医学の分野です。ですので、鍼灸の免許を取得した鍼灸師の頭の中は西洋医学になってしまっています。さらに、就職したとしても東洋医学を実践しているところは非常にまれです。

しかし、鍼灸は東洋医学なのです。鍼灸は、東洋医学の理論において行うからこそ効果が上がるものです。このことを知らずに、鍼灸業界から去ることや、マッサージや整体を行うことは非常にもったいないといえます。私としては、「一体、何をしているの?」と気の毒な気持ちでいっぱいです。

西洋医学では治せない病

なぜ私がこれだけ強く主張するのかというと、鍼灸師はその社会的地位と認知度を上げ、東洋医学を世の中に普及すべきだと考えているからです。なぜなら、西洋医学では治らない病がたくさんあるからです。ほんの一例ですが、下記の病気、症状は西洋医学では治りません。

  • 高血圧
  • 偏頭痛
  • 生理痛
  • 潰瘍性大腸炎
  • 機能性ディスペプシア
  • 慢性扁桃炎
  • アトピー性皮膚炎 など

このように、西洋医学では治らない病気、症状は多岐にわたりますが、基本的に西洋医学は以下のような命にかかわる部分においては必要です。

  • 外科
  • 救急救命
  • 細菌感染症
  • 検査
  • 1型糖尿病
  • 透析 など

しかし、慢性病や多愁訴は西洋医学では治らないのです。

東洋医学が改善できる症状

これに対して、多愁訴、慢性病、原因不明の症状は東洋医学であれば改善が可能です。そして、これらの症状にお悩みの方は世の中にあふれています。

「私、偏頭痛もちなの」「私、生理痛がひどいの」という方は非常に多いですが、これらの症状が西洋医学で治るかというと、実は治せないのです。

まず多愁訴ですが、下記のような症状があった場合、病院ではすべての症状が診療科を分けられてしまいます。

偏頭痛 脳神経外科
肩こり・腰痛 整形外科
潰瘍性大腸炎 消化器内科
逆流性食道炎 胃腸科
鼻炎 耳鼻咽喉科

このようにバラバラに診たところで、1つも治せないと私は思います。

たとえば、病院では高血圧に対して降圧剤の服用を勧められますが、これは一生、対症療法を続けているだけです。同様に、偏頭痛の痛み止めや鼻炎の抗ヒスタミン薬、潰瘍性大腸炎のステロイドなども対症療法にすぎず、根本的な治療ではありません。

このように、多愁訴や慢性病、原因不明の病にお悩みの方は非常に多く、実際にお困りの方ばかりです。では、これらの方々を誰が助けられるのでしょうか。病院はもちろん、整骨院や整体、マッサージでは改善できない方々を助けられるのは、鍼灸師だけです。「東洋医学の実践する鍼灸師が改善する」このことにぜひ気づいてください。

お金先行ではいけない

鍼灸学校では西洋医学しか学んでいないので、免許を取得して世の中に出ても実際は何もできません。整体やマッサージを行い、回数券の販売と物販を強要され続けていると、頭は思考停止してしまいます。

東洋医学の鍼灸を実践したいと思う方は、ぜひ当グループを参考にしてください。当グループでは鍼灸しか行っていませんが、新規に7店舗目を開業するほど拡大しています。さらに、価格は平均よりも安く設定し、回数券の販売や物販もしていませんが、患者様とは一緒に飲みにいくほどの関係性を構築しています。

非常にユニークな形だとは思いますが、鍼灸院運営の根本は人対人です。回数券や物販、サブスクリプションなどの囲い込みは、患者様を騙しているとまでは言いませんが、お金が先行していると思います。そんなことをしていて楽しいのかと、私には非常に疑問です。

また、長く鍼灸院を続けるためには、第一に患者様を改善しなければいけません。改善できなければ、いずれ患者様は来なくなってしまうはずです。

程度が低く改善できない鍼灸師

昭和20年、30年代は鍼灸治療院の受療率は25%ほどだったそうです。日本国民の25%が鍼灸院に行っていたわけですが、現在は2~3%です。つまり、100人に2人、3人しか鍼灸院には行かないわけです。

なぜそうなったのかというと、鍼灸院の程度が低く、症状が改善されないからです。そして、改善できない原因は、東洋医学を実践していないからなのです。

昔は日本全国に鍼灸学校は17校ほどしかなかったため、優秀な人が集まっていました。倍率は40倍ほどになり、優秀な人たちはいろいろと勉強もしていました。しかし、現在は鍼灸学校も定員割れを起こすような状況であり、鍼灸師の数は増えても程度が下がってしまっています。

私自身は、鍼灸師は本当にすごい免許だと思っています。東洋医学という武器を兼ね備えた鍼灸師はすごい免許なのです。ですので、多愁訴、慢性病、原因不明の症状で悩む多くの方々を、ぜひ助けてあげてください。

当店には北海道や東北、沖縄から来店される患者様や、高知県からお問い合わせをいただくこともありますが、これは改善できる場所が少ないためです。

病院や鍼灸院、整骨院などは大半が西洋医学であり、東洋医学専門ではありません。東洋医学に特化しているところがないからこそ、わざわざ遠方からもお問い合わせをいただいているのです。

東洋医学はたくさんの人を助けられる

鍼灸師の皆さんが東洋医学という武器を兼ね備えたなら、本当に多くの方々を助けられます。助けた結果、鍼灸院は繁盛します。マッサージや整体、回数券の販売などを行って、何とか生き延びようという思考ではなくなることでしょう。

東洋医学でどんどんと改善していこうという気持ちになれるはずです。鍼灸師は、それほど素晴らしい資格なのです。さらに、世の中はほとんどが西洋医学中心なので、チャンスでもあります。

潜在的な患者数はすさまじいにもかかわらず、多くの人が何も知りません。医師も薬剤師も看護師も理学療法士も東洋医学のことはよくわかっていません。それだけではなく、鍼灸師や柔道整復師、整体やカイロプラクティックを行っている人ですら東洋医学の良さを理解していません。

ぜひ東洋医学の良さを理解して、潰瘍性大腸炎や機能性ディスペプシアなどを改善してあげてください。困っている方は本当にたくさんいらっしゃいます。

鍼灸師としての喜び

現在、鍼灸師の免許保持者は18万人ほどだそうです。この18万人が東洋医学を実践すれば、日本は変わると思います。

今現在、医療費は46兆円であり、この70年間で210倍になっています。これは慢性症状に対して、ずっと薬漬けにしてきた結果です。根本的には治らないので、どんどんと病人が増えてしまうわけです。

このような人々を助けることで医療費は下がり、健康な人が増えることで国力は上がります。さらに、皆さんの鍼灸院も繁栄し、鍼灸師としての最高の喜びを得られるはずです。

東洋医学の普及のために

今回は、「鍼灸師の素晴らしさ」と題して、当グループの秘密をお教えしました。なぜお教えしたかというと、東洋医学を普及させたいという1点に尽きます。当グループだけの秘密にしていれば、私たちだけが伸びていくことになるでしょう。しかし、それではダメなのです。

医療費が上がり続け、困っている方がたくさんいる現状を打開するためには、皆さんが東洋医学の素晴らしさと鍼灸免許の潜在的な素晴らしさに気づいていただきたいと思います。

志鍼塾

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鍼灸師の地位向上と東洋医学の普及を目指し、仲間と共に成長していきましょう。

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