大戦国時代の鍼灸業界の乗り越え方について

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志鍼塾 塾長の石丸です。

今回は「大戦国時代の鍼灸院業界の乗り越え方」についてお話ししたいと思います。

今現在、鍼灸院業界は大戦国時代です。鍼灸院の数はコンビニよりも多いのではないかと思うぐらいに増えています。この中で鍼灸院が存続し続けるためはどうすればよいのかをお伝えします。

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鍼灸学校の増加

私の師匠にあたる現在80代の方がおっしゃるには、昔は日本全国に鍼灸の学校は17校ほどしかなかったそうです。ですので、東京の鍼灸の学校のクラス内には東北弁の生徒なども多かったそうです。しかし、今現在は日本全国に百何十の学校があるため、遠方から通う必要はなくなりました。

このように鍼灸の学校が6倍、7倍に増えたと同時に鍼灸院の数も増えたことで大戦国時代となったわけです。ここではこの大戦国時代の乗り越え方を大きく分けて3つほどお伝えしたいと思います。

治せる理論・技術

まず1つ目は、治せる理論・技術です。これはいつもいっていますが、当たり前のようで当たり前ではありません。私にはマーケティングだけの鍼灸院も多いように見受けられますが、われわれ志鍼塾としてはやはりここを1番の中心にしたいと思います。

ラーメン屋にたとえると、とにかく美味しいラーメンです。美味しいラーメンをつくるためのレシピをみなさんと共有し、まずは美味しいラーメンをつくれるようになって欲しいと思います。

差別化

2つ目は、差別化です。美味しいラーメンをつくれるようになったとしてもラーメン屋はたくさんあります。ここで重要となるのが差別化です。差別化によって自分の鍼灸院が1つ浮き出てくるわけです。

差別化の一例としては、女性専用があります。これは基本的には女性の鍼灸師に限られますが、1人で運営している鍼灸院はこちらの方が安全かもしれません。女性専用の場合、女性の患者様は引き込まれやすくなります。

その他、婦人科専門、耳鼻科専門などの〇〇専門をうたう鍼灸院も増えています。このように専門にすることで、その症状を抱える患者様は「専門の方がよいのではないか」と思うわけです。

また、「夜10時まで営業」など夜間や休日の対応をうたい、需要を拾う方法もあります。このような差別化を図ることが必要になってきます。

現在、当院ではこれらの差別化は行っていません。しかし、「東洋医学専門」であることが差別化だと考えています。当院は東洋医学、伝統鍼灸を一筋に行っている鍼灸院として差別化を図っている次第です。

他の鍼灸院とは異なる軸となるところをしっかりと持つことが必要になります。そうしなければ、たくさんある鍼灸院の中からは選ばれません。鍼灸院の特色、得意とするところ、さらにどのような患者様にきていただきたいかなどを考えることが重要です。

需要がある場所で広告活動に負けないようにする

3つ目は、需要がある場所で広告活動に負けないようにすることです。まず需要に関しては、極端な話をすると無人島で鍼灸院を運営しても誰も来院しません。当然ですが、そこに人が住んでいなければ需要はないわけです。

さらに、病人が多い特定の地域があるわけでもありません。不定愁訴を含めた症状をもつ人はある一定の割合で存在するはずなので、そもそも人口が少ない田舎などでは成り立たないと考えられます。

需要がないところに需要をつくることはかなり難しいと思います。ですので、潜在的な需要がある地域に入ることが重要です。

また広告活動では、まずは認知していただくことが重要です。他の鍼灸院が存在する中でも、われわれはきちんと治せる理論と技術を持っています。来店さえしていただければ他の鍼灸院には絶対に負けないので、広告活動で負けないようにしましょう。

そのためには鍼灸院を運営するエリアではどのような鍼灸院がどのくらいの広告活動を行っているのかをしっかりと調べます。そしてそれを超える広告活動で、「治せる理論・技術と情熱を持っていること」「中身では負けないこと」を知っていただかなければいけません。知っていただけなければ、ないものと同じです。ですので、この大戦国時代の鍼灸院業界においては広告活動の必要性が高まっているといえます。

勝ち残る鍼灸院の姿

少し余談になりますが、実はきちんと治せる理論・技術がなくても鍼灸院が成り立ってしまう傾向があります。広告活動だけに力を入れ、営業トークで回数券を売りつけた場合でも、10回の回数券であれば患者様は10回来店されます。このような形で患者様の囲い込みを行っている鍼灸院もかなり多いです。

しかし、われわれ志鍼塾のメンバーには「患者様にウソをつかない」で欲しいと思います。そして、最終的にはそうした鍼灸院が絶対に勝ちます。回数券の販売が問題ではありませんが、あくまでも「患者様のために」販売をしてください。患者様のために回数券を販売するのであれば、購入された患者様をきちんと治し、患者様と飲みにいけるくらいの信頼関係を築いてください。

人には心があり、AIではありません。そもそもよくならないない鍼灸を提供するために回数券を売りつけると患者様は途中で気づき、あなたの鍼灸院を嫌いになってしまいます。そして口コミとしてその評判は広まってしまいます。同じ口コミであれば、「あそこの鍼灸院はよかった」といっていただけるようにしましょう。これが未来永劫続く鍼灸院の姿だと私は確信しています。

最強の鍼灸院軍団になるために

今回は、「大戦国時代の鍼灸院業界の乗り越え方」についてお話しました。

今現在、実際に大戦国時代を戦っている方もいると思います。また、これから大戦国時代へと向かう学生のみなさんには現状を少し理解していただけたらと思います。今は看板をたて、鍼灸院を運営するだけで患者様が来院される時代ではありません。本当に大変な時代です。

志鍼塾はこの大変な時代で勝ち残りたいと思います。そして、世のため人のために「三方よし」をモットーとし、最終的にはもっとも強い鍼灸院軍団になることを期待しています。

志鍼塾

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鍼灸師の地位向上と東洋医学の普及を目指し、仲間と共に成長していきましょう。

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