志鍼塾 塾長の石丸です。今回は「陰陽五行について」についてお話したいと思います。
陰陽五行について、少し豆知識も含めてお話します。私は陰陽五行の専門家ではないので解釈の違いなどがあるかもしれませんが、おおよそ正しいかと思います。
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指標としての陰陽五行
陰陽五行は何千年も前に生まれたかなり歴史の古い理論です。世の中のものは分別、指標をつくらなければ訳がわかりません。たとえば、時計があるから「今は11時だな」と時間がわかり、春夏秋冬や12か月の指標があるから「今は春だな」「今は1月だな」とわかります。
このように指標があるからこそ区別、分別、理解が可能となるわけです。そして、この指標をつくるために東洋思想の中で陰陽五行が生まれました。
陰陽五行に至る過程
この陰陽五行に至るまでの最初は「無」でした。たとえば、この地球上にあなた1人だけがポツンと存在し、そのほかには誰も何もない状態だとします。これが「無」です。
この「無」の状態に誰かが現れた瞬間に自分と他人が生まれ、これが「陰陽」になります。対象物がなければ「無」であり、そこに対象物があって初めて「陰陽」「男女」「上下」となっていくわけです。ここで混沌とした「無」から陰と陽の2つに分けられました。
ここから陰と陽だけでは区別がつきにくいため、さらに進めて「五行」ができていきます。五行の「五」は皆さんもご存じの通り、木火土金水を表し、「行」は「運動」「運行」の意味を持ちます。つまり、木火土金水が相互的に運行することを「五行」という文字で表しているわけです。
五行の始まりは4つだった
実は「五行」の始まりは水木火金の4つでした。「東西南北」や「夜中、正午、明け方、夕方」などの4つに分けられましたが、それでは説明がつかないためにこの4つの真ん中に「土」を置き、五行となりました。
このように鍼灸の学校でも習う木火土金水の相生・相克関係の始まりは4つでした。ここに説明がつかないものを「土」として付け足して五行となったわけです。
「五」が意味するもの
五行の「五」という漢字の起源は「X」であり、交わりからきています。そして、この「五」は豆知識ですが「四方+中央」を意味しているそうです。
陰陽五行を用いた治療
陰陽五行は分類によって生まれた理論です。この分類の流れの延長線上に五臓五腑、五臓六腑、肝心脾肺腎などができ、それを用いてわれわれは実際の治療を行っています。
同じく陰陽五行の考え方を用いた占術に易経や四柱推命があります。われわれが用いる木火土金水や肝心脾肺腎は陰陽五行説の延長線上にあり、元をたどるとこのような世界観によるものだといえます。
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